国際空手道 円心会館 福岡支部 志免道場

一般的な空手の戦術

人間の急所は正中線と真横に多く存在いたします。例えば、正中線上にあるものといえば人中(唇上部の溝)、顎、喉、鳩尾、金的等であり、 真横にあるものとえば、こめかみ、肝臓、腎臓等です。伝統的な空手の型から考察すると、元々の空手の戦術は相手の制空権内に真っ直ぐ入りこみ、相手の攻撃を内側から弾き相手の 正中線上の急所を攻撃するというものです。相手の真正面に入り攻撃を打ち込む為に、伝統的な型に存在する蹴りは、前蹴り・横蹴り・後ろ蹴りというように直線的な蹴りで構成されて います。回し蹴りは近年になって空手に取り込まれました。また初期の回し蹴りは前蹴りを流用した為、膝を横に抱え込み軸足も曲げたまま中足で蹴るフォームです。(三日月蹴りは、変則の前蹴りです。)

円心空手の戦術

徒手同士の闘いの場合、空手もボクシングの影響を受け一撃で倒すというスタイルからコンビネーションを使用するスタイルへと変化してまいりした。一般的な空手の戦術は 対刃物や一撃で倒しにくる相手を想定していましたので、一般的な空手の戦術で説明したスタイルは有効でしたが、コンビネーションを使用してくる相手には自らも正中線の急所 をさらし続けますので、攻撃を受けるリスクが高くなります。また刃物の場合でも防御をしくじり一発でも貰うと致命的なダメージを負う事となります。 そこで円心空手は相手の攻撃の外側(死角)にポジショニングすると同時に、相手を掴み崩すことにより自分は攻撃が可能であるが、 相手はこちらに攻撃を行うことができない体勢にする技術に磨きをかけました。この様な体勢の相手を投げながらの打撃、 または打撃を入れて崩して投げるというように、崩し・投げ・打撃を絡みあいながら相手を制圧する技術体系(サバキ)を修練いたします。

円心空手の実効性

どのように優れた技術であっても、それが実際に使用できなければ意味をなしません。円心空手ではサバキを自由に攻撃してくる相手に対して使えるようにする 稽古体系を確立いたしております。実際に空手の経験がある方でも、サバキが本当に自由に攻撃してくる相手に使えるはずがないと思われる方もいらっしゃると思います。 円心空手ではサバキチャレンジという掴み投げを認めた大会を30年以上に渡り主催し、同門・他流を問わず試合の中で技術を磨いてまいりました。2012年に極真会館増田道場 主催による掴み投げを認めたフリースタイル空手の大会に、現役の選手としては退いていた水木重静選手が出場し、 全試合をサバキの技によるポイント勝ちで優勝いたしました。対戦相手は全て他流派の選手であり、両手による正中線を跨いで掴み等の サバキチャレンジでは認めらいない技で、自由に攻撃してくる対戦相手に円心空手の技術の実効性を証明いたしました。

水木重静選手 第一試合('12FK東京オープン)

水木重静選手 準決勝('12FK東京オープン)

水木重静選手 決勝('12FK東京オープン)

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